スローインファーストアウトの気持ち

スローインファーストアウトの意味はそのまま受け止めるとコーナにゆっくり入って早く脱出するということですよね。

この解釈でも間違いは無いと思いますが二輪ジムカーナ競技のタイムアタック練習でこのような走りを試すと大概タイムは遅くなるものです。

コーナの進入では速度を落とさないように頑張ってギリギリの突っ込みが良いタイムに繋がる経験もよくあります。

かつて自分はこの言葉は安全走行のための標語のようなものだと思っていた時期もありました。

しかし二輪ロードレース世界選手権チャンピオンのフレディー・スペンサー選手やバレンティーノ・ロッシ選手からもスローインファーストアウトの重要性を語るコメントを読んだことがあります。

単純に受け止めるスローインファーストアウトの意味より深い何かがこの言葉の中に込められているように思うようになりました。

練習会などで中級者の走りを観察していると明らかに突っ込みすぎと見て取れる走りを見かけることがあります。本人がどう思っているかは分かりませんが。

自分はスローインファーストアウトのことを立ち上がり重視の走りと受け止めています。

これに対して突っ込み重視の走りも存在します。

二輪ジムカーナ競技大会のコースは毎回新しく考案され様々なセクションで構成されています。

そのためかコース攻略のセオリー(理論)が確立しにくい傾向にあるように思います。

よく言われている最短距離を走ると速いとかパイロンの近くを走ると速いということも必ずしも絶対条件ではないと思います。

コースによっては突っ込まなければタイムに繋がらないポイントもあれば立ち上がりが重要なポイントも存在すると思います。

しかしこのようなコース攻略のポイントを見極めたり実践できるようになるためには相当な経験が必要なことだと思います。

自分の走りが突っ込みすぎているかどうかと言うことは実は自分が一番分からないことであったりします。

スローインの気持ちはゆっくりではなく少しだけ余裕を持ってと解釈すると自分的には納得できます。

ファーストアウトの気持ちは2つあり1つは早めにアクセルを開けて加速態勢に入ること。2つ目は早く曲がり終わるということです。

この2つは両立しにくい特性を持っています。

早くアクセルを開けると遠心力の力を強く受けます。これを和らげるために少し膨れた放物線ラインを走行しなければならなくなることがよくあります。

これは結果的に早く曲がり終わるということに反してしまいます。

早く曲がり終わるのはアクセルを少しだけ遅く開けることで実現できます。アクセルを開けなければオートバイはどんどん内側に倒れ込んでいくからです。

これは結果的に早めにアクセルを開けるということに反してしまいます。

このようなことを十分考察してスローインファーストアウトを実践するとまた結果が違ってくるかもしれませんね。

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写真は2004年埼玉県熊谷で開催されたDUNLOP大会の懐かしいものです。車輌やウェアーは現在とほとんど変わっていないですね。

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