二輪ジムカーナのサスセッティングのヒント

サスセッティングは難しいとよく聞きます。自分もそのとおりだと思います。

書籍などを調べても基本原理的な解説はよくありますが具体的には参考にならなかったりします。

今回は自己流ですが二輪ジムカーナのサスセッティングのヒントになるような事を具体的に考えてみたいと思います。

自分のセッティングの出し方は現在のサスの状態を基本としてソフト方向に1パターン、ハード方向に1パターンの合計3パターンを考えます。

これでフロント3パターンとリア3パターンで合計9種類の組み合わせが考えられると思います。

この組み合わせで5パターンの基礎コースでタイムアタックしてその結果をじっくり眺めてもっとも無難な組み合わせを決めます。

文章にするとたったこれだけです。

5種類の基礎コースは下記です。

●10m8の字

基本の8の字です。フロントブレーキのかけ方や寝かして曲がるか蛇角で曲がるなど色々な走りを試せます。

●20m8の字

フロントブレーキを掛けながらのパイロンターンの特性を試せます。

●10m×5m8の字

蛇角のあまり付かなくフロントブレーキを多用しないコーナリング特性を試せます。

●20m×5m8の字

蛇角のあまり付かなくフロントブレーキを多用するコーナリング特性を試せます。

●5m8の字

フルロックの最小回転半径の特性を試せます。

なぜこんなに沢山のパターンをやるのかは試せば分かると思うのですがある部分が良くなっても別の部分が悪くなるのを知ることができるからです。

そしてこれらの全ての基礎コースが平均的に早いサスセッティングを組み合わせの中から捜すのです。

面白いもので蛇角の深いコースで良い結果の出るセッティングは蛇角の浅いコースでは悪い結果になったりその逆の場合もよくあります。

合計9種類の組み合わせを5種類の基礎コースで走るわけですから2回タイムアタックしたとしても90回の計測になりますのでとても1日ではムリです。

自分は1日の計測に1種類から2種類のサスパターンを2回タイムアタックをして記録する感じでやっています。

このペースだと5週間から8週間で記録を完了することができます。

1日に一気に計測をやらなくて大丈夫かと思うでしょうが以外と大丈夫です。油面や車高などの変更はその場で簡単にセットアップできませんからね。

体調や気分でタイムが変動したり雨の日の翌日はタイムが悪かったりするのですがこれだけデーターを集めるとそんな変動もデーターから読み取れるようになります。

最も参考になるのがベストタイムよりも5種類の基礎コースの中でのタイム変動です。

サスのセットアップを変更することでこの5種類の基礎コースのタイムが変動することを実感するだけでも価値のあることかも知れませんね。

ソフト方向とハード方向のサスセッティングの作り方は自分の追求したいと思っている部分をどうやってもよいと思います。

経験が浅い場合は違いが分かりやすいプリロードで試すと良いのではないでしょうか?

リアで+-1回転くらいとか、フロントで+-2mmくらいとか、油面や突き出しは5mm単位くらいで試すと良いと思います。

減衰系はプリロードを掛けたらコンプレッションを少し弱めてテンション少し強めるのが基本的な考え方ですが分からなければそのままでも構わないと思います。

フロントに関しては突き出しと油面も考慮することができると思いますがあまり欲張ると何が何だか分からなくなってしまいます。

サスのセットアップはライディングやタイヤとも大きく関係してきます。

練習を続けていればライディングスキルも変化してきますからそれに合わせてサスセッティングも少しずつ変わっていくように思います。

またタイヤの銘柄が変わると操作性が大きく変わりますのでタイヤに合わせたサスのセットアップが必要になると思います。

特に国産製と海外製のタイヤでは激しく操作性が変わるように思います。

海外製のタイヤは空気圧の影響も大きいような気がしますので空気圧もこまめに確認しておくと良いと思います。

よく蛇角の浅い場合に良いセッティングと蛇角の深い場合に良いセッティングに迷うことがあります。

この場合大会ベースで考えると蛇角の深い場合に良いセッティングにしておいた方が無難なようです。

逆に山道やツーリングで気持ちよく走りたい時は蛇角の浅い場合に良いセッティングが良いと思います。

ノービスさんからC1くらいまでのライダーに参考になればと思って書いてみました。

とにかく時間が掛かっても沢山記録を取って比較して決めるのが良いと思います。

ちょこっといじって良くなったとか悪くなったとか言ってるレベルではセッティングを出すという感じではないですよね。

自分だけなのかよく分からないのですが気分良く走れるセッティングは必ずと言っていいほどタイムは良くないです(笑)。

また記録を取っているうちにこの組み合わせは良くないだろうと予測が付いてきたりします。

時間がないときははしょっても仕方がないですがこのダメと思われるセッティングを実際に本当にダメなのか試す価値はもの凄くあります。

自分の記録が予想していた結果と違ったり口コミの話と食い違った結果になると不安になるものですが自分のデーターを信じたほうが良いと思います。

追伸:RED STAR☆さんへ

パイロンスラロームが上手くいかないのは蛇角の深いセッティングが良くないと考えられますね。

フロントのプリロード、減衰系だったら弱める方向で、油面や突き出しだったらは下げる方向が良いと思います。

ちなみにフォークオイルは10番ですよね?。たぶん10番が無難だと思います。

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