これだけ違う男と女
すこし前のことになりますが仕事の帰りにふらっと立ち寄った書店の新作コーナーで「これだけ違う男と女」というタイトルの本を見つけ購入しました。
この本は「婦人公論」に連載された渡辺 淳一と女たちの記事をまとめたものになっていました。
普段このような本は手に取らないのですがブログ記事ネタで恋愛のことを投稿したりしたことからちょっと気になり読んでみることにしました。
実は読み始めてから気が付いたのですが渡辺 淳一さんは映画「失楽園」の原作者だったのですね。最近では「愛の流刑地」が映画化され現在上映されています。
本の内容はとても面白くあっというまに読み終えてしまいました。男と女の違いがほんとうに直感的に分かりやすく表現されています。自分の経験や考えと一致する部分も多く感心しました。
映画「失楽園」はダブル不倫で心中する物語で黒木 瞳さんのベッドシーンが話題になったイメージしかありませんでした。どちらかと言うと暗いマイナスなイメージを持っていました。
数年前福岡に出張したホテルで夜TVを付けたら「失楽園」がやっていましたが思わずチェンネルを変えてしまいました。今気が付いたのですが福岡は黒木 瞳さんの出身地でしたね。
この本を読み終えた後失楽園を見てみたくなりDVDを買って見ました。
すると驚いたことに登場人物の役者さんが「これだけ違う男と女」の渡辺 淳一さんが話していることと同じことを伝えるセリフを話しているのです。
原作者の話すことと映画のセリフがリンクするのは当然のことでしょうし別に驚く程のことでもないのですが自分がこの映画を見たときにはダブル不倫の心中映画程度にしか思っていませんでした。
それがストーリーを通して結婚をした50才の男と38才の女の恋愛願望を切実に訴えかけていたことに今頃気が付いて驚いているのです。
印象深いセリフは
「男は女を喜ばそうとして一生懸命になって、女もそれに答えて、男と女のことには進歩や発展なんて関係ないからね、同じことを繰り返して、繰り返して・・・」
なるほど、確かにその通りだと思いますね。このようなセリフの味わい深さはハリウッド映画にはなかな無いかも知れません。
自分はどちらかというと洋画好みで邦画はあまり好んで見ることがなかったのですが最近このような邦画の味わい深さに触れて邦画の暗く重い印象が変わりました。
洋画は文化や習慣の違いがありますからそれがまた面白のですが日本人の心に染みるのは邦画なのかも知れませんね。
最近「失楽園」の書籍を入手して読み始めたところです。