デジタルケーブルで音が違う?
レコードの時代からコンパクトディスクが発表されたのが1980年頃だったと思います。
1982年のオーディオショウでキラキラ光る12cmの光ディスクを初めて見たときの感動はいまでも覚えています。
今まで大切に扱ってきたレコードがあんなにちっちゃくなって・・・しかも光ってる・・・ジャケットが小さくなって寂しいな・・・みたいに思いました。
思い返すとついこの前のようですがもうずいぶん時間がたったものですね。
今でも音響系の新人研修などではアナログとデジタルの違いをやっているそうです。
自分も30代で会社勤めをしている頃によく新人研修でアナログとデジタルの違いを説明した記憶がありあます。
アナログとデジタルの音質はどちらが良いのか・・・なんて論議も沢山したのを覚えています。
アナログはオーディオ信号そのものをケーブルで伝えるのでケーブルで音が影響されるのです。
デジタルはパルス化された符号データーを伝えるのでケーブルで音が影響されない。というのが一般論でした。
ところが現実的にはデジタルでもケーブルで音が変わるようだ・・・と言われ始めてきました。
ケーブルの中を電気信号が流れるとケーブルの持つ抵抗成分のようなもので必ず損失が発生します。
損失とは天気信号が小さくなったり高い周波数の部分が鈍ったりすることです。
デジタル信号はオーディオ信号より高い周波数の信号が流れますのでケーブルのインピーダンスを規定して信号の転送ロスをなるべく少なくするように配慮されています。
コアキシャル(S/PDIF)と呼ばれている端子では75オーム。プロが使うAES/EBUと呼ばれているものは110オームと規定されています。
デジタル信号であっても出力した信号がしっかり入力に届かないと読み取りができなくなってしまうのです。
この読み取りが出来なかった時に数学的手法を使って計算によりデーターを再現する機能があります。
これをエラー補完と言ったりします。またこの補完の頻度をエラーレートと呼んでいます。
プロ用の機器にはこのエラーレートを表示するものがあります。これを見ているとエラーは必ず起こっているようなんですね。しかも結構頻繁に・・・。
エラーレートの高い信号は当然補完が多く入りますのでオリジナルの音質とは差が出てしまうようなんです。
たとえば1mと1kmのデジタルケーブルを比較試聴したことがあるのですが明らかに音質の違いを聞き取ることができました。
エラーレートの高い音質はやせた音になる傾向があるように思います。
今まで話してきたのは銅線を使ったケーブルですが光ケーブルはどうなんでしょう?
これも比較試聴すると音質の違いを聞き取ることができるのです。
光も光の損失や反射などの影響で銅線と同じようにエラーレートが変化して音質の違いを生んでいるようなんです。
デジタルケーブルの音質の違いはアナログケーブルほど極端なものではないですけれどもね。
そんなもんなんだ・・・と雑学程度に思っていただければよいと思います。
次回の記事はバイク系で「バンクと小回りの次はブレーキング・・・」をお送りします。お楽しみに♪