就活をやっている人へアドバイス
自分の時代は終身雇用制度がまだ定着していて仕事は男の一生のもの・・・みたいな感覚がありました。いまから20年くらい前の話です。
最近では終身雇用の感覚は無くなり転職をしながらスキルアップをしていくような時代になってきていますよね。
最近弟も転職をしてスキルアップに成功したようです。その話を聞くと転職斡旋会社のきめ細かいフォローで条件に合った会社にスムーズに就職できたみたいです。
新卒で社会に出る時は正直自分の本当にやりたいことや向いている事って分からなかったりしますよね。自分はそうでした。
就職をして仕事をしているうちにだんだん世の中が分かってくるというか自分の居場所のようなものが見えてくるといった感じではないでしょうか?
そういう意味では就職に対してそんなに覚悟を決めてする必要もない時代になってきたのかも知れませんね。
自分は独立をして12年目ですから現状の就職活動がどんなものなのか正確なことは把握していません。
なので逆に採用する側としての立場で考えてみますね。
人を採用する時に採用する側の思いとして考えられるのは
●スキルのある人が必要
●長く続く人柄の良い人が必要
●人工(にんく)が必要
と言った感じでしょうか。音響エンジニアのなかでもレコーディングエンジニアのような仕事は忍耐力と研究心のある人が良いような気がします。
実は一番重要なのは仕事に対する情熱だったりするのですがこれは仕事に就いて働きながら育まれるものなので採用の段階では分からないものなのですよね。
同業者の経営者や管理職と話しをしても意見が共通するのは最近は続かない人が多い・・・と言うことです。
音響の仕事は目に見えない音を扱うのでマニュアル化できないというか教わった事を教わったとおりにするだけでは一人前になれない難しさがあるような気がします。
一人前になるまでには理不尽な事に忍耐強くなければ続きませんし、自主的に研究して自分のスタイルのようなものを確立していかなければならないのです。
一人前になるには技術的なことも習得してさらにスタジオワークを円滑におこなうコミュニケーション術のようなものも必要になってきます。
この二つは相反する要素があって実は両立するのが意外と難しかったりします。
レコーディングエンジニアは1時間数万円の高級ホストのようなもの・・・と言われたりすることもあるくらいです。
スタジオワークでは技術的な仕事をあたりまえのようにこなしながらプロデューサーやディレクターまたはクライアントと仕事と全然関係のない日常会話をしたりしてスタジオの空気を和ませたりもします。
いい音を作る、または作れるだけでは一人前にはなれないのです。
もしかしたら技術よりも社交性やコミュニケーション術のほうが仕事の評価を高めるポイントになったりもします。
実は長く続けていると標準的な技術は誰でもそれなりに身につくものなのですが社交性やコミュニケーション術は誰でもという訳にはいかないようですね。
あとは今いるスタッフとの調和が取れるかどうか・・・といった事でしょうか。
どんなにスキルがある人でも今のスタッフと調和がとれないような人は採用するわけにはいかないと思うのです。
考え出すと色々と難しそうですが10年以上勤めている人に就職のきっかけを聞くとたいがい成り行きだったりします。
なのでそんなに深読みをせずに成り行きに任せてみるのも悪くないかも知れませんね。