目線が大事ってことに付いて
オートバイのライディングテクニックで目線が大事ということはよく言われます。
これはバイクだけでなく車でも自転車でもスキーでも目線を向けたところに自然と向かっていくからですよね。
二輪ジムカーナ大会などを見ているとコーナーやターンの立ち上がりの時にぱっと目線を先に送るような頭の動きをよく見ることができます。
しかし上級シード選手の中には深いターンや回転などのときに少し遅れて頭を振るような人もいます。この動きはフィギュアスケートの回転のときに回転中の身体に対して目が回らないように頭をビタッ、ピタッと止めているような動きによくにています。
このピタッと頭を止めている瞬間にもバイクは進んでいますのではたから見ると目線が遅れているようにも見て取れます。
自分は一時期このよに目線が遅れるような動きは良くないと考えているときもありました。
しかし速い選手もこのような動きをしている場合があるのですからそう悪いことでもなさそうです。そこでその理由を考えてみました。
このような動きは回転やタイトなターンのときに起こります。
おそらく8の字や回転の練習を沢山、沢山していると車両感覚が身体に染み付いてきます。
その車両感覚をイメージしながら回転やターンをしていと、そのとき一瞬頭が止まるような動きになるのではないかと考えました。
おそらく本人はそれほど意識していないと思います。
また夜間練習をしている場合も視界が完全にとれないのでイメージをたよりに回転やターンをすることになります。
逆の言い方をすれば1本のバイロンを回転したりターンしたりすることは基本的に同じフィーリングで出来ますので目線で先をみなくても、自分の中の車両感覚を思い起こして走ることができるのではないでしょうか?
もしかしたら夜も練習をする人はこの動きになりやすいのかも知れませんね。
また見た目にはこのような動きをしていなかったとしても走行中に練習のイメージを思い出しているようなときは目線を向けていても実際には見ていないかも知れません。
よく考え事や何かを思い出そうとしているときは目を開けていても実際には何も見ていなかったりします。それと同じことが起こっているのかもしれませんね。
じぶんの場合も回転やハンドルロックをするターンなどでは無意識に練習の時の感覚を呼び起こしているような気がします。そしてこの瞬間はどこも見ていないような気がします。
このことから分かるのは実際に目線は大事であるけれども練習で培った車両感覚などをイメージして走るような場合は目線よりもその感覚を思い出すことが大切だったりするのでしょうね。
このようなことを考えると他人の走りを見ていて目線を向けていないなどと簡単に判断したりアドバイスしたりできるほど単純なことではなさそうに思えてきます。
ですので速い人が行っているこのような動きを表面的にまねしても結果に結びつかないのも理解できます。
このような動きもフォームの難しさと同じように見た目で安易に判断できない難しさがありますね♪
このようなことを考えるときいつも感じるのですが、ビデオカメラなどで撮影したライダーの様子から目線や筋肉、重心などの動きが分かるような物があったらいいなーって思います。
なんとなくなんですが、多くの人が思ったり感じたりしていることと違うビックリなデーターが出たりするんじゃないかと思うのですけどね・・・ふふふっ、考えすぎですかね。