習熟することのメリットとデメリット
自分がオートバイのライディングテクニックの事を話す時に経験の浅い人はまず慣れることが大切とよく話しています。
これを習熟するとも表現できると思います。ところがあるていど経験のある人はこの慣れというか習熟したことがデメリットになる場合も珍しくありません。
例えばフロントブレーキの握り方だったりステップの足の置き方だったり・・・。
目線とかフォームなんかもそうかも知れませんね。
二輪ジムカーナ競技の場合立て続けにバイクを切り返したりブレーキングをするので一度習熟したスタイルはなかなか変えることができにくいように思います。
かつて自分もフロントブレーキの握り方を変えるのに相当苦労しました。
不思議なもので峠やサーキット走行など二輪ジムカーナほど立て続けにバイクを操作しない場合は比較的楽に握り方を変える事が出来るのです。
しかし二輪ジムカーナコースのタイムアタックになると余裕がなくなる為かなかなかスタイルを変えることが出来ないものなんですよね。
夢中になって走っていて気が付くといつもの方法になっていたりします。
そういう意味では経験の浅い段階で将来的に直さなくても良いような操作方法を意識しておいた方がいいのかも知れませんね。
今、現在自分がやりやすいと感じる方法よりも将来長い期間にわたって通用するような方法といった感じでしょうか?
一般的にはライダー意識として今、直ぐに上達したいとか良いタイムを出したいと考えると思うのです。
これを将来上達するための方法といった視点から考えてみるのも面白いのではないでしょうか。
誰でも続けていればかならず記録の壁やスランプのようなものを経験すると思うのです。
経験の長いライダーはそういった壁やスランプを乗り越えてきているものだと思います。
たまに経験の浅いライダーが経験豊かなライダーに即効性のある方法を聞き出そうとしてそつない答えをされている場面があったりします。
不思議なもので経験の浅い人にはいくら丁寧に説明してもなかなか結果に結びつかない場合が多いような気がします。
ところがある程度経験のある人はワンポイントのアドバイスで一気に良い結果に結びついたりします。
自分はこの現象をコップの水にたとえて話すことがあります。
コップの水が一杯に溜まっている状態の時は一滴の水で溢れる可能性があります。これが経験のある人がワンポイントで結果に結びつく状態です。
コップの水が少ない時はたくさん水を注がないと溢れませんよね。これが経験の浅い人にいくら説明しても結果に結びつかない状態です。
でも一番やっかいなのは今溜まっている水を捨てて新しい水を入れることだったりします。
経験豊かなライダーにライディングテクニックの質問をする時は将来的に役に立つ方法といった視点からしてみるのも良いかも知れませんね。
次回の記事は仕事系で「Lexicon 224リバーブに付いて」をお送りします。お楽しみに♪