C1級 中嶋 秀和選手のアドバイス
【対象:(C1級→B級)】
前回「C1級 中嶋 秀和選手のビデオ分析」をお届けしました。今回はその続きでタイム短縮に繋がるヒントを考えてみました。
ビデオ分析で発見したタイム短縮に繋がる2つのポイントは
セクションの繋ぎロスを詰める
パイロンセクションのライン取りの考察
でした。セクションの繋ぎとは大会コースを細かく見るとS字やクランクや8の字、直パイといったグループ化できるセクションに分類できると思います。
このセクションとセクションの間を繋ぎと自分は表現しています。
セクションの繋ぎのロスを詰めるためには繋ぎを意識しないのが自分の経験から言える一番効果的な方法でした。
大会コースをS字や8の字と細かくグループ化するのではなくなるべく大きくグループ化して繋ぎの意識を少なくするのがコツのように思います。
そうはいっても複雑なコースを覚えなければなりませんから現実的には前半と中盤と後半の3分割のような感じでしょうか。
逆に言うと最初は直パイで次ぎが回転で次がS字といった具合に細かくグループ化すると走りに繋ぎ感が出やすくなると思うのです。
同じコースを何度も走ると繋ぎ感が少なくなりタイムアップにも繋がっていると自分は考えています。
中嶋さんはセクションの繋ぎを詰める技術をすでにお持ちですからこのようなアドバイスになりました。
次にパイロンセクションのライン取りの考察です。
中嶋さんの走りを観察すると全体的にパイロンセクションのライン取りの考察が甘いというか浅い印象を受けます。
例えば図のような緑と赤の2種類の8の字ラインを走った場合どちらの方が早いと考えられるでしょうか?
これはライダーの技術にもよるのではっきり言い切れないのですが中嶋さんの技術であれば赤いラインの方だと思います。
ビデオで見た中嶋さんの走りは緑のラインを取っているように見て取れました。
この違いを確かめるためには5mの8の字10周のタイムを記録しながら練習を続けると良いと思います。
自分がこの練習を始めたC2級時代は60秒前後のタイムでした。現在は48秒前後のタイムで条件が良いと47秒の後半を記録します。
このライン取りは自分が練習を続けているうちに気が付いた事ですから他の人がどのように考えているかはわかりません。
ですから普段は自分の心の中にしまっています。ライディングテクニックの表現には個人差がありますので別の考えもあることと思います。
パイロンセクションはS字やクランクといった縁石コースよりもライン取りの自由度が大きいのが特徴です。
それだけにどのラインがベストかはライダーの技術だったり表現の違いだったりと難しい側面を持っていると思います。
逆にライン取りを意識すると遅くなったりすることも珍しくありません。
ライン取りという言葉から線のイメージが強いですが走行中は「どこを狙って走るか」のような点のイメージに自分はなります。
普段の練習を通し日頃から記録を取ったり考察する努力を継続しているとあるとき突然ヒントが降りてくる時があると思います。
この記事が中嶋さんの役に少しでもたったなら幸いです。またいつか一緒に走れる機会を楽しみにしています。最後まで読んでいただきありがとうございました。