C2級 上田 健一郎選手のアドバイス
【対象:(C2級→C1級)】
前回「C2級 上田 健一郎選手のビデオ分析」をお届けしました。
今回はその続きでタイム短縮に繋がる練習のヒントを考えてみました。
ビデオ分析で発見したタイム短縮に繋がるポイントは2つありました。
速く走ろうという意識からか、
- 大回りになっている
- 切り返しが遅い
でした。しかしコース全体の走りを観察すると上手く走れている部分も見て取れました。
C2級選手に多いのはこのようにオートバイを乗りこなす技術は十分持っているのに大会でムラのある走りのため損をしているパターンです。
このようなムラを少なくして大会の結果に結び付ける練習方法を自分の経験から考えてみました。
大会では色々な事を考えてもほとんど実行できないというか結果に結びつかない経験はないでしょうか?
このことは練習にも当てはまると思います。練習では重視するポイントを1つか2つ程度に絞り込んで体に覚え込ませるまで反復練習するのがコツのような気がします。
まず10m間隔にパイロンを置きその中心にチョークなどでマーキングします。そしてその中心より手前を通過するように意識して出来る限り速く走ります。
速く走るためにはアクセルを早く開け始めなければなりません。アクセルを早く開けると走行ラインが外側に膨らんでいく傾向が出ます。
これをギリギリまで我慢して中心より手前を通過するように走ります。
実戦では中心にマーキングは無いので無意識でできるくらいになるまで練習する必要があると思います。
この練習を継続しているうちに気が付くと思いますがコツはアクセルを開ける準備にあることだと思います。
速く走ろうと焦ると進入で頑張りすぎてアクセルを開ける準備をする間が無くなってしまいます。
結果アクセルを開けるのが遅れてしまうというわけです。
直パイの場合も同様にパイロンとパイロンの中心より手前で切り返す意識で走ります。
大切なのは直パイセクションの進入と脱出です。進入では最初のパイロン間の中心より手前を走れるように余裕をもちます。
ここで焦ってタイトに進入すると中心より手前を走ることが出来なくなりペースを上げることが出来なくなってしまいます。
そして脱出は直パイをしてきたアクセルワークのリズムが変わる時です。実はここで差が付くことがとても多いのです。
直パイのリズムから頭を切り換えてアクセルを少しでも速く開けられることを重視します。
実戦は様々なセクションのコースが設定されています。速く走れる法則を習慣化して無意識でできるくらいになるまで練習することが走りのムラを少なくし上達に繋がる道だと思います。
この法則を理解しても実戦で結果に繋がるようになるためにはしっかり体に覚え込ませる必要があると思います。頑張ってたくさん練習してください。
このアドバイスが上達の役に立てば幸いです。ご健闘をお祈りします。