DUNLOP GPR α10インプレ

今シーズン2006年のタイヤはDUNLOP GPR 70spを使っていました。ちなみに昨シーズン2005年はMICHELIN Power Raceを使っていました。

基本的にDUNLOPジムカーナ大会では毎回新品タイヤを使います。年間6セットから7セットくらいのタイヤを使っています。

シーズン途中にタイヤの銘柄を変えるとタイヤに合わせたバイクのセッティング変更などが必要になってきます。

自分はこれが面倒なので基本的にはシーズン中にタイヤの銘柄変更はしないのですが今回は70spが生産中止になるということで仕方なくすることにしました。

切替を一昨年使っていたMICHELIN Power Raceにするか迷ったのですがせっかくの機会ですから新しいタイヤにチャレンジしてみることにします。

NSR250Rに装着できるGPR α10は同じサイスで速度記号がHとWの2種類から選べます。今回は最高速度の低いHタイプのタイヤを履いてみることにしました。

α10を履いて最初の印象は70spとくらべて「ハンドリングがかるく重い」といった感じです。空気圧は70spと同じにしました。

Power Raceを初めて使ったときはその強力なグリップ感に驚いたのですがα10は特にどこも良くないといった印象ですね。

この「どこも良くない」といったフィーリングはサスセッティングと同じように幅広い条件の使用では無難な特性を秘めている可能性が高いと思いました。

Power Raceのようにファーストインプレッションで「グリップが激しく良い」と感じる場合は副作用のように他に悪い部分があったりします。

ジムカーナの基礎練習コースでタイムを測ってみました。結果は予想どうり70spと同じです。

タイヤが走りに及ぼす影響力は非常に大きいのですがジムカーナのような走行では今まで使っていたタイヤの感覚が意外と身体に深く残っているようです。

今まで使っていたタイヤより高性能タイヤに履き替えてもいきなりそのタイヤの能力を最大限に発揮させた走りをするのは相当レベルの高い人でなかぎり難しいようですね。

ですから普通は高性能タイヤを履いてもすぐにタイムが上がったりしないんですよね。

自分の感覚では3セットくらい継続して使ってみないとタイヤの性格のようなものは分からないような気がします。

さらにそのタイヤの特性を最大に発揮させた走りができるようになるまでには1年位かかるように思いますね。

よく高性能タイヤを交換のたびに色々試している人がいますがそう言ったファーストインプレションでタイヤを使い分けるのも楽しくて良いと思います。

また逆に一種類のタイヤを使い続けることによって習得された感覚とタイヤの特性を生かしたライディングもあるように思います。

これはまったくの憶測ですが・・・同じタイヤを使って継続的に記録した長期間の練習データーを見ると思うのですが同じ銘柄のタイヤでも少しずつ改良されているように思います。

また生産ロットによって多少のバラツキもあるようです。工業製品にバラツキが出るのは仕方ないことですね。

写真はジムカーナ練習会1回と300km程度の山道ツーリングに行った後のフロントタイヤの状態です。

IMG_3106

こちらがリアタイアの状態です。山道ツーリングではタイヤの表面温度が50℃になくるらいの走りをしました。

IMG_3105

タイヤのサイドをよく観察するとまだ使い切っていない感じですね。たぶん70spで同じ走りをした場合はサイドまで使い切っていると思います。

おそらくα10は70spより深いバンク角に対応しているのだと思います。70spはフルバンクでアクセルを開けると滑りやすかったのでこれは有難いですね。

さらにしばらく乗っていて気が付いたのですが流して走っているレベルで多用する中間のバンク角でのバンドリングがすごくニュートラルですね。

これは山道など流して走っているときに非常にニュートラルなハンドリングを味わいながら気持ち良く曲がれて良いと思いますよ♪

このあたりの絶妙なハンドリングはDUNLOP独特の持ち味のような気がします。

どんなタイヤでも舵角とバンク角で必ずニュートラルなハンドリング特性の部分があったりするのですがα10はこのニュートラルバンドリング状態の範囲が広いと思います。

適正空気圧はもう少し試行錯誤しないと何とも言えないのですが70spと同等の感覚ですね。

余談ですがGPR 70spの初期のタイヤはGPR 10でしたよね?GPR α10も進化してGPR α70まで行くのでしょうかね?

タイムマシンがあったら未来に飛んでGPR α70を買って帰りたいですね♪

●まとめ

70spに比べて深いバンク角に対応している

ニュートラルハンドリングの得られる範囲が広い

どこも良くないフィーリングは幅広い条件では無難な特性を秘めている可能性が高い

Photo_a10

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