NYSEアクロス福岡レコーディング
New York Symphonic Ensemble福岡公演のレコーディングのようすを写真とともに紹介します。
今回の録音はDVDの5.1チャンネルサラウンド用の録音です。通常のステレオ録音の場合は左と右の2台のスピーカーのみで済みますが、5.1チャンネルサラウンド録音の場合は左、右、中央、左後、右後、サブウーハーの合計6台のスピーカーで音をモニターすることになります。
今回はサブウーハーは使わずに後日スタジオワークで処理することにして合計5本のスピーカーをセットアップしました。
ステージのマイクセッティングは基本的にはいつもと同じです。毎回アクロス福岡ではステージサイドにマイクアンプを持ち込んでここで録音室に送る音声信号を増幅します。
マイク信号は微弱なのでそのまま遠く離れた録音室に送るより途中でラインレベルまで増幅してから録音室に送ることで音質の劣化を防ぐのが目的です。写真がステージサイドに持ち込み設置されたマイクアンプです。
ステージから送られた信号は録音室のパネル盤に届きます。写真では3本のケーブルが繋がっていますが、この1本のケーブルで16チャンネルの音声信号を扱うことができこれを16チャンネルマルチケーブルと呼んでいます。
マルチケーブルは録音機材の近くまで引いてマルチボックスを使って1回線単位のコネクターになります。
この1回線単位のコネクターからそれぞれの録音機材に信号を接続します。
写真に写っている赤やカラフルなケーブルは全て自社ブランドのPcocc(高純度無酸素道)ケーブルです。
今回の録音は96kHz,24Bit ,24chと192kHz,24Bit,12chの録音をしました。写真の手前に写っているのが録音に使ったProTools HDシステムで、奥に写っているのはバックアップ用のハードディスクレコーダー、フォステックス2424LVです。
いかがですかこれだけ沢山の回線と機材を使うとじつは撤収のときが一番大変なんです。
ホールを完全撤収するの22時なんですが、コンサートが終了してお客様がいなくなってから撤収を始めるのがだいたい21時前後なんです。
会場でアンコールなんかで盛り上がっていてもこちらでは「早く終わってくれー」なんて思っています。
約1時間で完全撤収ですからね・・・
ですから仕込みの時から撤収のことを考えて素速く撤収できるようにしておくのがポイントなんです。