家庭の音とスタジオの音

毎日食べる家庭の味と外食の味が違うように音にも家庭の音と商業空間やスタジオの音に違いがあります。

自分が若い頃は究極の音質というのが一つだけあってそれを追求していた時期もありました。

しかし色々な経験を積んでいくうちに味覚と同じように相手の好みや環境によって喜ばれる音に違いがあることが分かってきました。

その違いを文章で一言で伝えるのは難しいのですが例えば

家庭の音

長時間聞いても疲れない音。暖かい音。柔らかい音。また聞きたくなるような音。

商業空間の音

目的に合ったインパクトの有る音。とがった音。派手な音。印象に残る音。

スタジオの音

バランスが取りやすい音。低位がはっきりしている音。ノイズなど粗が聞き分けられる音。生音でも歪まない音。

といった感じでしょうか。また外国人と仕事をすると音に対する感じ方の違いを痛感したりします。

自分はスタジオの音に長い間慣れ親しんできました。スタジオで作った音を家庭用のオーディオで聞いたギャップに驚きスタジオの音作りに迷った時期もありました。

家庭用の音がもっとスタジオの音に近くなって欲しいとか、制作者の意図を伝えるためにはそうあるべきだなどと思ったりもしました。

でも最近は家庭用の音も良いと本気で思えるようになってきました。別にスタジオの音とのギャップが少なくなったからではありません。

音楽を何かをしながらではなく映画やビデオを鑑賞するように音楽だけを聴くということをすると心にとても良いんです。

家庭用の音はそんな聴き方に向いた音質なんですよね。安い物でも高級な物でも。毎日食べる家庭の味って感じです。

鑑賞する音楽がどんな音楽であっても自分の好きな音楽であれば何でも構わないと思います。

忙しい毎日に音楽を聴く時間を作ることは面倒かもしれません。でもそんな音楽と向き合った時間もたまには良いかも知れませんね♪

心のビタミンになることは間違いないと思いますので。

この記事を書いた人

東 春平代表取締役 / 音響エンジニア
音響と音楽で皆さんの役に立つことを考えています。

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