大会で実力を発揮する為には・・・

二輪ジムカーナ競技に取り組んでいるライダーであれば誰でも練習の成果をもっと大会で発揮できたらいいと考えた事があるのではないでしょうか?

それは練習で上手く出来ていたことが大会になるとどうも上手く出来ないといった経験をするからですよね?

今回は練習と大会の結果にギャップの多いと思うライダーがどうすれば少しでもギャップが少なくなるかを考えてみたいと思います。

練習の成果を本番で発揮する能力には個人差があるようです。あれこれ考えなくても本番で実力を出してくるような人は確かにいますよね。

逆に練習では調子が良いのに本番になるとどうしちゃったの?と思うくらいボロボロになる人もいます。

この本番で実力を出せる人と出せない人の違いはいったいどこにあるのでしょうか?

実は音楽の発表会や演奏会などでも同じような現象を見ることができますし、ちょっと周りを見回せば色々な場面で本番に強い人弱い人を見て取ることができると思います。

プロの演奏家などはむしろ本番の方が良い演奏が出来たりすることも珍しくありません。

よく本番で実力を出せなかったのは練習が足りなかったと考えたりするのですが、同じ練習量であったとしても本番に強い弱いの差は出ると思います。この差は練習の量というよりは質に左右されるように思います。

本番ではミスをしてはいけないとか皆が見ているといったことから誰でも緊張するものです。

どちらのタイプの人であっても本番では緊張していますので緊張するとかしないとかいうレベルの差では無いようですね。

言葉にするのが難しいのですがおそらくこの緊張の質が違いこれが差につながっているように思います。

このようなことを言っても何のことだかサッパリ分からないでしょうしこの緊張の質の意味が分かったところでいきなり大会で実力を発揮できるようになる訳ではありませんよね。ですので緊張の質を高める練習方法など考えてみたいと思います。

自分は2005年シーズンは大会出走前後で手や足が震えるほど緊張することがよくありました。この緊張により練習では上手く出来たことが大会では上手く出来なかったと不満に思うことがよくありました。

そこで大会でなるべく練習の実力を発揮させることが出来るようになるための練習方法を考えて実践しました。

その方法はオートバイに取り付けたストップオッチで毎回タイムを計り記録をするといった単純な方法です。

自分は仕事や家庭の都合などでみんなの集まる練習会に参加できるのはせいぜい月に1回から2回くらいしかありません。ちょっと仕事が忙しくなると1ヶ月くらいバイクに全く乗れなかったりすることもよくあります。

この程度の練習量でも少しずつは上達はするのですがもっと早く上達したいと思うようになりました。そこで人の迷惑にならない場所を探し時間のあるときはそこに出かけて個人練習をすることにしました。

最初の頃は8の字などの基礎練習をしているだけでした。タイムは最後に1回か2回計るだけでした。そんな練習でも始めると大会の成績は良くなっていきました。

しかし逆に個人練習をしてきたことが練習をあまりしていなかったときよりも大会出走前に緊張することに気が付きました。

たぶんその大会のためにコツコツと練習を積み重ねてきたことで良い結果を期待する気持がかえって緊張を大きくさせてしまうのでしょう。

そんな状態を続けているうちに練習の結果と大会の成果のギャップが広がっているような気がしてきました。そこで個人練習の方法を見直すことにしたのです。

タイムを計ってそれを記録するような練習をすると大会の出走の時のような緊張感が表れることに気が付いたのです。

大会の時ほど緊張はしないのですがそれでもただの練習として8の字をしているときより間違いなく緊張することができるのです。

そこでまず練習を始める前に5分から10分のウオームアップ時間を設けそこでタイヤや身体を温めます。

それ以降の基礎練習は全てタイムを計って記録するようにしました。慣れるまではタイムを計るのが少し面倒に感じますが慣れるとどうってことなくなります。

適切な表現が思い付かないのですがタイムを計るときはなるべく緊張するように心がけます。大会をイメージしてまるで大会のときのようにドキドキするくらいに緊張できたらしめたものです。

このような練習を重ねていくと大会の時の緊張感の質があきらかに変わってきました。

どう変わったかというと頭に血が上って手足がブルブル震えるような緊張はなくなり冷静な緊張感になってきたよううに感じます。

要はこれからタイムアタックするぞ!、といった緊張感みたいなのに慣れてくる感じがします。別の言い方をするとタイムアタックモードのスイッチが楽に入るようになった感じになりました。

この冷静な緊張感はスタートシグナルを聞いてから夢中で走って帰ってくるだけではなくタイムアタック中に色々な状況を感じ取ってそれにある程度適切に対応出来るようになりました。これが緊張の質の違いではないかと考えています。

もしあなたが大会で練習の時の力を発揮できずにいると感じていてこれをなんとかしたいと考えてるのならばこのような練習方法を試してみるのもいいかもしれませんね。

ただこの練習を始めても直ぐには効果は出ないと思います。自分の場合は6ヶ月目くらいから効果が現れ始めました。

誰でも自分と同じように効果が出るかは分かりませんがこんなことでも何かのヒントになれば幸いです。

また効果がそれほど出なかったとしてもメモをした練習記録から色々な事を知ることができます。これはこれでとても貴重なデーターになることは間違いありません。

例えばタイヤの銘柄を変えたりサスのセットアップを試す場合やその他新しいバーツなどを試すときにその違いを今まで記録した基礎練習タイムの数値と比較検討することが出来ますので。

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